不思議な話

今日、というか昨日だな。日付変わっちゃったので。昨日のこと。

昨日は仕事があったけど特筆することがなかったので、久しぶりにお題を使ってみる。

 

今週のお題「怖い話」

 

怖い話、ネットに転がってるのを読むのは好きだ。心霊系も好きだし、「結局生きてる人間が怖いよね」なんてオチの話も好きだ。

ただ、ホラー映画みたいな映像ものや心霊写真なんかの視覚から来る怖さは苦手だから避けているし、自分も家族も霊感がない。

危険な場所に行かない、などの「するな」と言われたことはしないようにしていたから、あんまり怖い思いをしたことが無い。真面目な子どもだった。

 

なので、怖い、というか、不思議な話を一つ。

幼い頃の記憶なので、もしかしたら気のせいや夢や事実の誤認があるかもしれないけれど。

 

父の実家は旧家らしく、仏壇のある部屋には、何人もの遺影が飾られている。

そもそも家が山の中に建てられているし、日当たりが悪いことも相まってか、仏間は真夏でもどこかひんやりしていた。

父の実家に着くと、まず最初に仏壇にお参りをするのが決まりだった。

 

仏壇の横に、刀が二本飾られていた。確か白っぽかったと思う。

美術品として飾るにしては、床の間から完全に降りているし、下手したら仏壇より前に出てきていたかもしれない。

それに、その刀の前に、ろうそくが二本、立てられていた。

あれは何だろう、とぼんやり気にしていたけれど、誰も触れないので、すぐ自分も気にしなくなった。

 

多分、小学生の頃だったと思う。

理由や詳しいことは覚えていないけれど、そのろうそくに、火が点されることになった。

祖母がろうそくに火をつけるのを、後ろの方から見ていた。

火をつけてすぐ、片方のろうそくだけ、火が斜めに傾いた。エアコンから遠く、風もないはずのに。

祖母が、ろうそくの台座を調整するように少し回した。するとそれに合わせて、火はまっすぐになった。

その場には他に家族とか親戚もいたはずなのに、誰も何も言ってなかったから、何か原因がちゃんとあるんだろうけど。不思議だったな。

その後の自分が、そのろうそくのことや、祖母が何をしていたのかを誰にも聞かなかったのも不思議。

それから何年も、盆や正月には顔を見せに行ったけど、あれ以来一度も目にしていないのも不思議。

 

 

もしかしたら、全部自分の妄想かもしれない。それはそれで怖い。

 

そういえば、曾祖母の遺影を現像したら、額に大きな黒い染みができていたこともあったな。元写真にはそんなものまったく無かったらしいけど。