高解像度の脳内シアター

臨時収入があったので本を買った。道尾秀介さんの新作「カエルの小指」。

六章あるうちの一章まで読んだ。まだまだ先は長い。楽しみだ。

前作の「カラスの親指」も読んだけど、登場人物のみならず、ちょこちょこ前作を思い出す場面があって嬉しい。

 

道尾さんの小説は、いわゆる「どんでん返し」というものが多い、気がする。叙述トリック、とか言うんだろうか。

それがあると知って読むのと知らないで読むのとではびっくり度合いも違ってくるだろうけど、頭が悪い(深読みせず読むまたは深読みしても大体当たらない、という意味で)自分としては、どっちでも大して変わらないと思う。

自分が見ていた世界を全部ひっくり返される感覚が気持ちよくて好きなので、ネタバレを避けつつ「どんでん返しのある小説」とか「叙述トリック」とかで検索をかけてしまう。

 

小説を読む時は、頭の中にドラマのように、映像を作り上げながら読んでいる。

映像化されたものを目にしていると、結構そっちに引っ張られる。タケさんは完全に阿部寛だ。

ただ、それだと映像化される際の改変でいなくなってしまったり、描写と違う人間像になってしまったキャラクターがいると困る。非常に困る。

そのキャラクターのいる場所だけ、風景がぼやける。解像度が下がる感じ。

無理やり別の人間を当てはめてみたりはするけれど、やはり画像は粗い。最悪一人だけアニメみたいになったりする。

邪魔……とまでは行かないけれど、他と違ってぼやっとする。

 

それはそれとして、小説を読むのは楽しい。手っ取り早い現実逃避。

先が気になるので読み進めたいけれど、終わってしまうのが怖いな……早く給料日が来てほしい。新しい本を買わなければ。