「冗談に付き合い過ぎだよ」と上司に言われた。
おっと、冗談も拾い過ぎるのは良くないのか。
こんなことを言われたのは初めてだったので素直に驚いた。
人付き合い関係で最も多く言われるのは「他人に興味ないの?」といった疑問、もしくは「興味ないでしょ」という断定である。
興味がないわけではない、と憤慨したり、実は興味なかったのか……と落ち込んだりもしていたけれど、今は「なかったら悪いんか?」と逆に聞き返したくなる。
興味のないものはしょうがない。付き合っているだけまだマシな方じゃないかと思う。
戻って、「冗談に付き合い過ぎ」の話。
他の人がスルーしているものに反応し過ぎ、ということらしい。
しかし、投げかけられたものはどうしても全部拾いたいと思ってしまう。
会話はよくキャッチボールに例えられるけど、ラリーの方が自分はしっくりくる。
とにかくサーブがど下手くそで目も当てられないので、ほぼ100パーセント相手が打ち返せるものをそっと打つか、相手から打たれたものを途切れさせないように必死に追いかけるしかないのだ。
自分の言葉で会話が終わるのが怖い。相手が打ち返すのに困ったのか、もしくは打ち返す価値もないと思われたのかと考えてしまう。
ただ、相手の言葉で会話が終わるのも怖い。相手に「返事がなかった」と失望させるのが怖い。
時間や他の誰かの介入などで会話を強制終了させるものを待ち望んでしまう。
そういったものはいつもあるわけではないので、大抵は相手か自分の言葉で会話は終わる。
そしてちょっと落ち込んで、頭の中で一人反省会を行うのが常だ。
頭の中でも「結局どうすればよかったのかわからない」が結論になるので、反省会も意味があるのかどうか。