夏真っ盛りだ。連日とても暑い。
こんなことを書きつつ、今日は雨が降ったおかげで最高気温が30度を超えなかった。
湿気のせいか蒸し暑く、体感気温は少し高めだが。
湿度が高いと、空気が質量を持っている感じがあり、どこか息苦しくて苦手だ。
今年の夏は、ずっと長袖を着て過ごしている。
元々肌を露出するのに抵抗があり、短パンやサンダルをはくことなどほとんど無いし、数年前は五月までマフラーを巻いていた。
ストールではなく、チェック柄でちょっと厚手の、完全に冬仕様のものだ。
職場の先輩にも突っ込まれたが、「首回りに何か無いと不安なので」と回答した記憶がある。
そのくせ、タートルネックなどのキュッと締まるタイプの服は好まない。手首や足首の部分が締まっている服も同様だ。
長袖を着ているおかげで、腕はあまり日に焼けていない。
と思ったが、無意識に袖をまくっていたので、肘から下は茶色くなっている。しかも片方だけ。
これでは更に腕を出すことができない。困った。
こうなったら涼しくなるまで長袖を着続けるしかない。
先日、明るいうちに街を歩いたら、長袖の人が一人もいなくてさすがに少し恥ずかしくなった。
そこで羞恥心に負けて上着を脱いでしまっては信念がぶれる気がするので、意地を貫き通したが。必要な意地だっただろうか。
ただ、やはり覆えるものがあるというのは安心する。
それはつまり、外界に対して不信感や不安感を持っていることの表れなのだろう。
マフラーはさすがにもうしなくなったが、そういえば、当時は色々と不安だったように思う。
今の長袖はきっとその名残だ。そういう意識は全然ないんだけどなあ。
長袖を着ている人間を見つけるたびに、同士を発見した気持ちになって、心の中から勝手にエールを送っている。
しかし、そういう人に限って汗をかいている様子が無いので、汗だくになりながら長袖を着ている自分は少し惨めな気持ちになる。
それでも明日も長袖を着る。焼けたくないわけではないので顔や首に日焼け止めは塗らない。