脱限界生活

母が来た。朝一で来た。

ちょうど起きてシャワーを浴びている時にチャイムが鳴ったから、ばたばたと服を着て出迎えた。

母が来た目的は、まあ自分が助けを求めたからなんだけど、助けを求めた理由は、生活が限界だったからだ、と思う。

精神的にもだけど、物理的に。部屋がめちゃくちゃ汚い。

シンクは物置場と化していた。水道代や電気代の振込用紙が積み重なっていた。

服も同じものを洗濯して、食事は毎回コンビニで買って済ませて、ベッドの上とパソコン周りだけ少し綺麗で。

なんとか人間の形を保っているような状態だった。人間らしい暮らし、とは。

 

朝から一日仕事。別部署の手伝い。それなりの忙しさはありつつ、割と平和に終わった気がする、けれど、とても疲れたな……

思ったよりも早く終わってくれて助かった。

 

母に車で迎えに来てもらって、一緒に夕飯を食べた。

最近、他部署の手伝いだのなんだのが重なって、会社でご飯を食べる時間がやけに早くなっている。

仕事が終わる時間はあまり変わらないから、退勤時にはとてもお腹が空いている。

でも眠たかったからあんまりご飯いらないかな~と思いつつ、普段行かないファミレスへ。

誰かと体面で出来立てのご飯を食べるの、思いの外心がほっこりした。誰かとゆっくりご飯食べるって、いいな……

 

帰宅したら部屋がすっきりしていて驚いた。こんなにきれいだったっけ、床が見える……

出たゴミは袋三つ分、だった。そんなにあったのかとも思うし、思ったより少ないな、とも思った。

まだ途中だけど、と母は言ったけれど、自分だったら一日じゃここまでできないし、ここまでやったら終わったと思うだろうな……って感じ。

 

母に話したいことがたくさんあったような気がするけれど、忘れてしまった。

あとめちゃくちゃ眠い。さっさと寝よう。明日も仕事。